草木染とは
天然の植物を植物染料として染める方法を「草木染」といいます。 ほとんどすべての植物が、染料になると考えて良いです。特に日本は、四季があり雨の多い温帯地方であることから、植物の種類がきわめて豊富にあり、染色・染織の文化が発達したと考えられてます。 花や葉・茎・根・木の枝葉・樹皮・など、庭や散歩道でいつも目にする植物達。また身近なキッチンの、玉ねぎやナスや果実の皮、小豆や黒豆の煮汁、インスタントコーヒーや紅茶も染料になります。
びわ染め
■草木染の基本
1.染料となる材料を用意します。
材料が生(花・茎・葉・枝など)の場合は糸の重さの同量〜3倍。乾燥したものなら糸の重さの半量〜同量を用意します。
これよりも多ければ濃い色に、少なめでは淡い色に染まります。
2.草や木の大きな葉や枝葉を細かくきざみます。
細かくきざむと煮出したときに色素がよく出ます。
3.材料を煮出します。
鍋に糸の重さの約30倍の水と材料を入れ、水から煮出していきます。
沸騰してから約20分間煮たら、バケツにザルを置いて染液をこします。(※熱いのでヤケドに注意してください。)
材料によっては、2回・3回と煮出しができ、濃い染液を作ることができます。
染液を約40度まで冷まし、これ以降は染める糸の素材で手順が変わってきます。
■びわ染め
<材料>
- 布 (重さを測る)
- 枇杷の葉で染める時⇒生の葉の場合、布の1〜2倍量。乾燥の場合⇒布と同量
- 枇杷の木(枝)で染める時⇒布の2〜5倍
- 枇杷の花弁の場合⇒布の1〜3倍量
- 水
- 綿などの植物性繊維を使う場合は助剤※2
- 葉や木を煮出す時に使う水切りネット等
<道具>
- 鍋(ホーローがおススメ)
- 菜箸
- ボウル
- 計量スプーン
- ゴム手袋
- 温度計(なくてもOK)
※1 染めた色を固定させる為に使います。
※2 綿などの植物性繊維を使う時に必要です。
植物性繊維は染まりにくいので、人工的にたんぱく質加工して染まりやすくします。
<染め方>
- 1、布洗い
新品の布でも糊が付いていますので、60℃くらいのお湯1リットルに2ccの中性洗剤
又は石鹸を入れ、20分つけ、脱水して干します。(アイロンかけてもOK) - 2助剤つけ
植物性繊維を使う時には実行します。
3方法ありますが おススメは 豆汁>豆乳>牛乳です。
@豆汁.......白大豆を水につけ一晩おき、ミキサーにかけ、布で濾す。10倍希釈使用
A豆乳・・・・水で3倍希釈し使用
B牛乳.....そのまま使用(匂いが残る場合有) - いずれかの液に1の布を入れ、30分おきます。
絞って、しわを伸ばし、1日陰干し。(アイロンでもOK)
※このあと そのまま使用してもいいですが数日寝かしてもかまいません。 - 3、模様入れ
模様や絵を描く場合はこの時にします。 - 4、染液つくり
布の重さ20〜30倍の水と御好みの材料(葉・木・花弁)を
15分で中火煮出します。 - 5、染める
布を湯通しします。
4で作った液を30〜50℃にし、布を入れ、液体温度を60〜80℃にして、
15分動かしながら煮出します。
※布がゆったりと浸かるような御鍋で実行してください。 - 6、媒染する
媒染剤を希釈します
布を5の鍋から取り出し、希釈した媒染液に 動かしながら15分つけます。
絞って、ぬるま湯でよく洗います。 - 8、仕上げ
陰干しします・。 - ●重ね染め●
6のあと、5⇒6を繰り返す。
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