びわの種類・特徴

ビワは江戸時代末期に日本に導入され、明治時代から、茂木(もぎ)や田中などの果樹としての品種がいくつかあります。
現在ではその他に大房、瑞穂、クイーン長崎(福原)、白茂木、麗月、陽玉、涼風、長生早生、室戸早生、野島早生、長崎早生など多くの品種があります。2006年種なしビワである希房が品種登録されました。
ビワの葉は大型で互生し、長さ約20センチ、幅約5センチの楕円形で先は尖り、基部は狭くくさび形で、葉縁は波状の鋸歯(きよし)があります。
葉の上面は初め毛がありますが、後に脱落して光沢のある脂緑となり、下面にはラシャ状に褐色の毛が密生し、質は厚く革質です。 ビワの花は、10〜11月頃、枝先に円錐花序(えんすいかじょ)をつけ、芳香のある白花を多数つけます。
花軸(かじく)から花柄(かへい)、がく片すべて褐色の柔毛におおわれてラシャ状になっています。 果実は液果(えきか)で径4〜5センチの球形から倒卵形(とうらんけい)で、初夏に橙色に熟します。 果実の表には柔毛があって、種子は赤褐色で大きく3〜5個入っています。

科名:バラ科/属名:ビワ属 和名:枇杷/生薬名:枇杷葉(びわよう)/学名:Eriobotrya japonica

■拝原早生(野島早生)
拝原哲夫氏の枇杷園(はいばらびわ園)にて田中種の隣接地に偶然に発育した実生で、田中より十五日、茂木より十日も早く成熟する新種。即ち五月下旬から六月上旬がその熟期で、田中より小さいが卵形でオレンジ色の果皮と果肉、緊まった質だから輸送によく、甘味はあれ ども酸は少なく淡白な多汁。
農林省の種苗登録を、昭和三十年に受けている。名称を「野島早生」という。

■田中
1879年(明治12年)頃に植物学者である田中氏が、長崎で食べたビワの種を東京に持ち帰り、自宅にまいて育成したのが始まりとされています。果実は釣り鐘形で、果重は60?80g程度と茂木に比べるとやや大きめ。甘味は強く、酸味も適度にありバランスのとれた品種といえるでしょう。シーズンは6月頃です。主に愛媛県や千葉県、香川県や兵庫県などで栽培されています。

■茂木
西日本におけるビワの代表はこの「茂木」です。江戸時代に長崎の代官屋敷で奉公していた女性(三浦シオさん)が、中国商船から持ち込まれた「唐枇杷(中国原産の枇杷)」の種子を茂木町の自宅の庭にまき、そこから広まったといわれています。果重は40?50g程度と小ぶりですが、甘みはやや強めで酸味は控えめ。主な産地は長崎や鹿児島、香川などで5月〜6月頃がシーズンです。

びわの民間療法・作り方

■びわの民間療法
インドの古い教典には、ビワの木を「大薬王樹」、びわの葉は「無憂扇」と呼ばれその薬効のすばらしさが記されています。また、後世にはビワの種は天与の恵みとして重宝され「天神さま」と呼ばれ、今もこの言葉は各地に残っています。ビワの木は、その枝・葉・根・茎・種にいたる全てが体の内外に作用し、すぐれた効能をもたらすとされ、着実に後世に受け継がれ広く庶民に利用されるようになりました。これが今日に伝わる「ビワ療法」です。日本には奈良時代に仏教伝来と共に伝わったといわれています。日本各地の寺の境内にビワの木が植えられているのはそのことによるものです。このようにビワ療法は歴史が長く、広く一般に普及し親しまれた民間療法となりました。ビワの活用方法は、服用してよし、患部に貼ってよしといろいろです。ここで、ビワ療法のいくつかを簡単にご紹介します。

■びわの実
びわの実には、糖質、カロチン、ビタミンB、リンゴ酸、クエン酸、カルシウム、鉄分などが含まれています。風邪のせき、のどの渇きなどに薬効があります。

■びわの葉
びわの葉には、ブドウ糖、蔗糖、果糖などいろいろな成分が含まれていますが、その中のアミグダリンという物質が薬効成分なのです。そしてこのアミグダリンが、ビタミンB17になるのです。
ガンに画期的な効果があるとして、今、国際的に脚光を浴びているこのビタミンB17こそ、びわの葉の驚くべき効果の主役でもあるのです。
このビタミンB17は、体温と共に暖められると浸透して、細胞の中にまで入っていき、炎症やガン細胞も治してしまうほどの力を発揮します。
そのため、びわ葉温灸療法で、もぐさと共に圧力を加えて血行を促すと、酸素を補給すると共に血液を浄化してくれます。汚れた酸性の血液は、あらゆる病気の原因とも言われますが、ビタミンB17はこの酸性血液を、健康な体の持つ弱アルカリ性の血液に浄化する働きがあることが、すでに証明されています。 びわには高い薬効効果があります。昔からガンや慢性の病気を治すための自然療法ではびわの葉を使い治療されてきました。
びわの葉を使った温灸や葉の焼酎漬けなどが良く知られています。 びわの葉20gを、よく洗い、産毛を取り除き、これに300ccの水を入れて、半量になるまで煮つめた液を飲みます。のどや肺が潤いますから自然にせきが止まります。煎じ液が苦手な人は、びわの実をしぼった汁に葉と氷砂糖を加え、これを弱火で半量くらいまで煮つめたものを飲んでもいいでしょう。
びわの葉の焼酎漬けは、冬の一番寒い「大寒」の日に摘んだ葉が生命力旺盛で良いとされています。

■びわの種
びわの種はガンだけでなくぜんそく、肝硬変、糖尿病など慢性の難病にも薬効があります。摂取の仕方としてはそのまま食しますが、乾燥種のままだとかなり堅いので、保温ポットなどで一昼夜蒸して柔らかくしたものを1日に3〜10個を目安に食べます、また、砕いて粉末にして飲んでもよいでしょう。 びわ種は季節の一時期にしか入手できません。

ビワ風呂 適当に切ったビワ葉を布袋に入れて湯船に落とします。湿疹などの慢性的な皮膚病に効き、足湯や腰湯としても婦人病などに有効です。
ビワ酒療法 ビワの果実や葉をホワイトリカーでつけ込んだものがビワ酒です。古葉を使うのが有効です。水で割るかそのまま飲みます。慢性内臓障害、皮膚病全般、歯槽膿漏、口内炎、せき、喉の痛みに効果があります。
ビワ葉湯・ビワ茶療法 12〜13枚のビワ葉を適当に切って、約2リットルのやかんに8分目の水を入れて10分ほど煮立てます。7〜8時間放置した後もう一度煮立たせ、弱火でさらに20〜30分間煮出してつくります。
ビワ蜜療法 ビワ葉のエキスに天草、はっか、杏仁、ショウガ、蜂蜜を加えたもので、中国では「枇杷膏」という家庭薬として使われています。疲労回復、夏バテ、風邪の予防に効きます。
ビワ葉温灸療法 水を含ませたビワ葉を患部に当て、その上に布と紙を重ねてからもぐさを置きお灸をします。もぐさの熱がビワ葉の薬効成分を効率よく皮膚から体内へ浸透させていきます。ビワ葉の処方の中で最も効能が高いとされている療法です。
金地院療法 ビワ葉をあぶって患部をマッサージすることにより、神経痛や腰痛、内臓の痛みなどが和らぎます。

びわ狩り

■びわ狩り食べ放題
自然の中でたくさん、お食べください。どこの木のどの辺りがおいしいか、農園の方に確認して美味しいびわを!
1700円

■お持ち帰り
ほとんどの農園では、食べ放題の中にお持ち帰りは含まれておりません。お持ち帰り用のびわが売られていますので、お買い求めくださいませ。(稀におまけしてくれるときがあります。) 1500円より

■ビワの保存方法
ビワは常温保存でも大丈夫です。直射日光を避け、風通しが良く涼しい場所で保存してください。ビワは追熟せず長期間の保存もできないので、購入後はできるだけ早め(2〜3日以内)に食べるようにしましょう。 日持ちさせたいなら野菜室に入れてもOKですが、冷やしすぎると風味が落ちてしまいます。冷たいほうが好きな人は、食べる2〜3時間前に冷やすとよいでしょう。また、傷みやすいので強く押したりしないよう、取り扱いにも注意してください。 食べるときは、ヘタ(軸)を持ってヘソ(下)のほうから手で皮をむいて食べるのがおすすめです。

びわ

草木染

拝原理子

生産者

お客様の声

こんなに大きくて甘いびわは、初めてです。おなかがいっぱいになるまで、食べてしまいました。
びわ茶を作って飲んでます。息子がおいしいとガブガブ飲んでいます。
  神戸市在住 倉知様

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